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Stillmotionワークショップ DAY1_構図

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この日は朝一からリトル東京にレンタカーを借りに行きました。
滞在地のハリウッドからワークショップが開かれるカルバーシティは微妙に遠いためです。
ビッツのような小さいTOYOTAの車を借り、GPS(優秀)を設定して出発。
カルバーシティはSONYの撮影スタジオがあったり、大小様々なスタジオが集り、
ある種のおしゃれ地域になっています。
スタジオに到着するとすでに机と椅子が並べられ、壁にはスライドが投影されていました。
パトリック、ジャスティン、アミーナが交代でいろいろな説明をするようです。
まずは彼ら自身のことについて話し始めました。

Stillmotionは2006年に結成。シネマトグラファー2人、プォトグラファー1人、
アシスタント2人、アートディレクター1人、エディター1人の合計7人のチームです。
彼らは1年間に30-40件のウェディング撮影を担当。50-60%が彼らの母国カナダ以外の仕事です。
そして彼らが何に重きを置いているかというと「ストーリー」という言葉です。とにかくこの言葉を
よく使います。新郎新婦さんのストーリーは何なのか?これが最も大切なことだと言います。

「私たちがしているのはカップルの撮影であって、ウェディング撮影ではない。」

とにかく一番強く感じたことは変にウェディング撮影に緊張するわけでも気負うわけでもなく、
そのカップルの内面に少しずつ入っていく。より良い関係性が、アングルや臨場感にもつながりますし
カメラマンとカップルの距離感が本当に近い。それは物理的にも心理的にもだと思います。

話はアミーナの構図の話に変わりました。そこに来ている参加者はある程度、映像や写真に関わる
人が多いのですが、まず「なぜ構図は大切か?」ということを皆で考えます。アミーナ曰く、
「見る人にストーリーを描かせる。」対象はどこか、どのくらいの大きさか、アングルはどうか、
対象の前後に何があるか、というようなまあ、教科書にかいてあるような話はもちろん大切です。

個人的には「ストーリー」という言葉がすべてを語ると思うのですが、こんな事例をアミーナが
出してくれました。スライドには大きな教会の中の参列席に座るカップル。構図は画面の端に
小さくぽつんとカップルが映っています。写真の大部分は空席の参列席。ネガティブフレーミングです。
この写真を見た時にこの構図が意味するものとは何か。それはカップルにとって人生で最初の夫婦
2人きりの瞬間。たくさんの参列席が空いていることによって、大きな世界の中で今、この瞬間を
共有している2人だけの世界を切り取っている「ストーリー」なのです。

気持ちのよい構図は存在しますし、少なからずカメラマンの「かっこいい」サイズやアングル、構図
は大前提です。しかし、もう1歩前に踏み出る「覚悟」が大切なのではと思うのです。写真や映像にとっては
その1枚、その瞬間ですが、それはカメラマンのためではなく、全てはカップルのためにあるのです。
今日はどんな機材が使えるか?ではなく、今日はそのカップルのためにどのように撮影すればベストか?
それを常に考えていかなくてはいけません。

Director: 酒井 洋一


From Stillmotion Web

ピクチャ-1

ピクチャ-2

 

photo by Amina from Stillmotion

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